人文社会科学の本

 

2014-01-23 「留学生アドバイジング」

専門学校・日本語学校の先生向けの講演準備のため、留学生関係の本を引っ張り出して読んでいます。

この本は、大学の国際交流担当の先生方が、現場の経験から「留学生アドバイジング」という概念を提唱し、留学生支援の理論と実践・そして課題を明らかにしています。

ところで、行政書士向けの研修の機会にときどきお話しすることですが、「行政書士が対応する相談と、カウンセリングとはどこが違うか」については、次のように考えています。

行政書士の受ける相談は、受け手が何らかの回答をしなければならない。
これに対しカウンセリングは、受け手が当事者の話を傾聴し、問題点(ときにはその解決方法まで)を本人に気づかせる。

この本では、留学生相談をテーマとしているので、心理学的アプローチに重点を置いていますが、それだけにとどまらない(国際交流担当の教職員の方の)「対応」についても重点を置いています。
だからこその「アドバイジング」なのだろうと思います。

入手しにくいかも知れませんが、留学生を受け入れる学校の教職員の皆さんにお勧めの本です。

「留学生アドバイジング 学習・生活・心理をいかに支援するか」横田雅弘・白土悟 ナカニシヤ出版 2004 ¥3500

2013-08-27 「現代アメリカ政治外交史」

今月初め、新宿野京王百貨店で古本市がありました。

文字通りの古本と、趣味の本はたくさんありましたが、社会科学や自然科学の本のワゴンはほとんどありません。それでもワゴンひとつ分の社会科学書のコーナーがあり、数冊買いました。

その中の一冊「現代アメリカ政治外交史」は、アメリカの戦前からの大統領と外交史についての概説書です。

最近アメリカの法制度の入門書を読み始めましたが、議会とか大統領制といった話題が出てきます。ところが、アメリカ現代史の通史的な流れというのは把握していなかったので、今ひとつよくわかりませんでした。そういう意味からもこの本はとても興味深く、電車の中で数日で読んでしまいました。
大学の教科書と思われますが、自分にとっては分量的にもちょうど良かったです。

「現代アメリカ政治外交史」 安藤次男著 法律文化社 2011 ¥2400

 

2013-03-31 「リアル・モンゴル語」

春と言えば、語学の勉強をしたくなります。
書店の店頭には、NHKの語学テキストが平積みになっていて、春らしく華やかです。

今回紹介する「リアル・モンゴル語」という本は、中級モンゴル語のテキストで、文法の解説が充実しています。モンゴル語の入門書は以前からありましたが、会話集だけでなく、このような文法書も出始めたということは、それだけ(その言葉を学習するという)需要が高くなったのだと思います。
モンゴル語の文字(キリル文字)が読めるようになって、さらに勉強したい方にはとてもお勧めです。

「リアル・モンゴル語」金岡秀郎著 明石書店 2009 ¥2500

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2013-03-27 「専門学校の教育とキャリア形成」

行政書士として「外国人のビザ手続」に関する業務を行っています。とりわけ留学生の「卒業後の就労」に関心を持ち、また支援をしています。

留学生が日本の学校を卒業後、日本の会社で働くときには「日本で働くことができるビザ=就労ビザ」が必要です。
専門学校に2年以上通い、「専門士」称号を授与された留学生は、就労ビザの許可を受ける可能性があります(実際には、他にもいくつか条件があります)。

専門学校は「卒業後に企業に就職するために、実践的な知識・技能を身につける」教育機関として、キャリア教育にも力を入れています。
しかし、専門学校の「業界全体として」(たとえば、大学業界と比べて)どのような特色があるか、というのはわかりにくいものです。

この本は、専門学校業界について研究した、市販の専門書としてはほぼ唯一のものと思われます。
専門学校の特色である職業教育・キャリア形成について、豊富な事例と共に解説しています。

「専門学校の教育とキャリア形成 進学・学び・卒業後」
植上一希著 大月書店 2011 ¥3600

2013-03-11 「看護師・看護学生のための なぜ?どうして?」

 

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従来、医学や病気に関して調べようと思っても、医学の専門書といえば「術式」(手術の手順、という意味でしょうか)の本ばかりで、一般人には(本の値段の高さから言っても)とうてい手が出ませんでした。

この本は、看護師国家試験のための参考書シリーズです。かわいいイラストで病気のことがわかりやすく書かれていて、なおかつ国家試験用参考書なので専門知識も本格的です。

数年前、初版10冊シリーズを全部買いそろえました。現在第4版全20冊のシリーズですが、興味ある分野をときどき買って読んでいます。
成年後見に関心のある行政書士の皆さんはもちろん、介護業界の人・医療事務の資格を勉強している人にもお勧めです。

「看護師・看護学生のための なぜ?どうして?」第4版 メディックメディア 2011 全20冊各¥1000

(2013.3.31追記)きょう「ブックファースト」店頭で見たのですが、「看護学生のためのなぜ?どうして?」シリーズ、第5版が出始めましたね。新聞広告でも見ましたが、初版のような10冊シリーズになるようです。

2013-03-05 「観光学への扉」
もう一冊、観光に関する本を紹介します。

観光産業の歴史、消費者から見た観光、観光資源、観光を支える交通やメディアなどをわかりやすく説明しています。 大学のテキストとして書かれたのかも知れませんが、観光学入門書としてはちょうど良いですね。

「観光学への扉」井口貢編著 佐藤喜子光、西村幸子、中島智、杉田由紀子、木下達文、宮内順、古池嘉和 著 学芸出版社 2008 ¥2300

2013-03-05 「平成24年版 観光白書」

最近、観光に関する講座(研修)を受講しました。
「MICE(マイス)」といって、国際的なイベントを開催し、海外から観光客を呼び込もうという動きを促進するための講座です。

さて、受講を申し込んだときに買ったのがこの「観光白書」です。
統計はもちろん、「観光立国推進計画」など観光に関する施策、観光客の動向が紹介されています。

観光が復興をもたらす大きな力となることや、行政書士として外国人に関わる業務を行っていますので、外国人観光客の受け入れについて等、興味深く読めました。

平成24年版観光白書(コンパクト版) 国土交通省観光庁編 ¥1619

2013-02-24 「トップスポーツビジネスの最前線」

今日は東京マラソンが開催されましたね。

スポーツビジネス・スポーツマネジメントの分野でおすすめの本といえば、これです。「トップスポーツビジネスの最前線」。早稲田大学でのスポーツビジネスに関する講義録です。講談社のサイトで検索したら、6冊シリーズのようです(2004年度から2009年度、ということでしょうか)。

シリーズ第1冊目、2004年の講義録のサブタイトルは「勝利・マーケット・普及のトリプルミッション」というサブタイトルがついています。今から10年前の2003年には、すでにこのような議論がなされていたというのも驚きです。

スポーツビジネスに興味のある人には、またとないお手本となるでしょうし、アスリートはもちろん、スポーツ観戦を楽しむ人にも、Jリーグやオリンピックを数倍楽しく興味深く見ることができるでしょう。入手しにくいかも知れませんが、機会があればぜひ。

「トップスポーツビジネスの最前線~勝利・マーケット・普及のトリプルミッション」
平田竹男、中村好男編著 講談社BIZ 2006 ¥1619

2011-09-30 「はじめての法教育」

はじめての法教育

「法教育」は、学問としての法解釈ではなく、社会の基本的なルールや消費者としての市民について考える力をつける学校教育です。「社会人基礎力」のように、近年注目を集め、参考書籍もたくさん出版されるようになりました。
この本は、「法教育研究会」の報告書と、法教育教材で構成されています。法教育の重要性という背景に触れたあとは、法教育の授業に直接使えるような題材や考え方の解説で、法教育が理解できます。最初の一冊としてお勧めします。

「はじめての法教育」法教育研究会 ぎょうせい 2005 ¥1200

2011-09-29 「社会人基礎力育成の手引き」

日頃から留学生への支援を通じて専門学校・大学教育に関心を持っていますが、「社会人基礎力」という耳慣れない言葉に興味を持って買ってみました。

「社会人基礎力」というのは学力とは異なり、社会人となって必要とされる「考える力・実行力」などのことを指すようです。この本には大学の取り組み事例が豊富に載っています。

産業界が学校教育に期待する「人材育成」に、学校側も応えつつあるということでしょうか。
学校業界・就職産業に関係のある人には一応おすすめします。

「社会人基礎力育成の手引き」 経済産業省編、制作・発行 河合塾、発売 朝日新聞出版 2010 ¥1500

2010-11-11 「解説 FTA・EPA交渉」

2008年以降、日本がフィリピン・インドネシアから看護師・介護士人材を受け入れることになりました。現在、看護師・介護士候補者として、各地で実習を受けてながら日本の資格試験合格を目指している段階だと思います。

この「看護師・介護士人材の受入れ」は、日本とフィリピンとの、あるいは日本とインドネシアとのEPA(経済連携協定)に規定されています。
ではEPAってなんでしょうか。
この本は、日本と外国とのFTA(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)について、その定義から内容、さらに各国との交渉経過まで、詳細に解説しています。

ちょうど現在、横浜でAPEC(アジア太平洋経済協力)の会議が開催されています。
この本は専門的な解説も多いのですが、国際貿易に関心を持つ方、新聞記事のAPECやEPAという言葉が気になる方に、お勧めします。

「解説 FTA・EPA交渉」
渡邊頼純 監修 外務省経済局EPA交渉チーム 編著
日本経済評論社 2007  ¥2300

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